腰部脊柱管狭窄症
少し歩くと足がしびれてきて少し休むと楽になる、そんな症状でお困りのあなたへ
【脊柱管狭窄症とは】
椎間板(クッション)や黄色靭帯の肥厚、椎間関節の変形をもとに、下肢の痺れや間欠性跛行(かんけつせいはこう)が起こり前かがみで楽になります。
- 神経根型…主に下肢が主体の神経の症状
- 馬尾型…トイレのコントロールができない(膀胱直腸障害)
- 混合型…上記二つが合わさったもの
当院で施術の対象となるのは神経根型です
こんな人に向いています
☑ 足にしびれがあり、数百メートルしか歩けない。
☑ 自転車に乗ったり前かがみの姿勢のときはすこしらく。
☑ 整骨院などのリハビリで十分な結果を得られていない。
【間欠性跛行について】
現在の医学では骨の変形や靭帯の肥厚、椎間板の膨隆など物理的なことが要因となり、圧迫を受けている神経根での虚血など循環障害が加わることで起こると考えられています。
【脊柱管狭窄症なんですけど治りますか?】
お問い合わせでもよくいただく質問です。結論から申し上げますが、治るか治らないかという二択で質問されると、治りません。という答えになります。脊椎の変形(膨隆)、椎間板の変性や脊髄の後ろにある黄色靭帯の厚みが増してくるなど諸々の原因で発症します。一度起こった変形や変性は元には戻りません。しかし、リハビリや鍼灸で現在悩んでいる症状を良くすることはできます。日常生活を少しでも楽にすることが目標になります。下肢の症状を主とする神経根型の患者さんが多い傾向にあり、一般に手術なしでの改善例が多く見られます。
【硬膜外圧との因果関係】
腰を伸ばす姿勢をとると硬膜(脳と脊髄を覆う3層の膜の一番外側)の外圧が上昇します。これにより神経、血管の圧迫が顕著になり、しびれや間欠性跛行といった症状を引き起こします。
【リハビリについて】
前かがみの姿勢で歩く方が楽なため、それにより股関節の筋肉が拘縮(動きが悪くなる)が起きます。股関節の色々な筋肉は骨盤にひっついてきます。そのため拘縮を起こすと、骨盤自体が前傾を矯正されます。狭窄は軽度であってもこれが原因で症状が出てくることもありますので、きちんと問診、徒手検査を行ったうえで、必要に応じて股関節の柔軟改善を行います。腰だけ、足だけの施術では改善はできません。
<鍼灸では>
患部周辺の筋肉の緊張を緩和させ血流を改善させ症状の緩和を目指します。姿勢を支える深部の筋肉に対してアプローチします。これにより局所の血流改善を図ります。もちろんこれだけでは対処療法になってしまいますので、同様に硬膜外圧の上昇が起きにくい環境を整えていきます。リハビリテーション医学を基にその際、腰痛体操や予防の筋力トレーニング(主に腹筋群)も行います。
※脊柱管狭窄症には骨の変性や靭帯の肥厚など脊柱管自体に関するものと股関節の拘縮(前かがみの歩き方が原因)がもとで立っているときや歩いているときに腰の前彎の強制が関係しているものがあります。どちらがどの程度関与するかは症例により異なります。
腰の前彎強制→硬膜外内圧の上昇→硬膜内静脈うっ血→動脈血流入障害→神経根の虚血
というように物理的な原因が軽度であっても症状が出る場合もありますので、股関節の拘縮がある方は鍼灸や運動療法を試してみるべきです。
【健康保険の取り扱いについて】
脊柱管狭窄症は保険適応の疾患ではありません。自費での治療になります。
【脊柱管狭窄症での治療期間、通院頻度について】
週1~2回のペースで12~30回程度必要です。これで改善が見られない場合は骨の変形や靭帯の肥厚など物理的な要素が強いと考えられます。
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