2025/08/04
うちは改善率90%以上です!」って、本当ですか?
最近、堺市内でもよく見かけます。
「改善率92.4%の整体!」
「鍼灸で98%の方が効果を実感!」
一見すごそうな数字ですが、あなたはその“数字の裏側”を見たことがありますか?
その「改善率」──どこまで説明できますか?
たとえば、こう聞いてみてください。
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「その改善率って、n数(患者数)はいくつですか?」
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「比較群(対照群)はありますか?」
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「改善の定義って何ですか?主観ですか?数値評価ですか?」
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「標準偏差(ばらつき)はどれくらいでしたか?」
……たぶん返ってくるのは「え?」という顔だけでしょう。
改善率を名乗る前に、統計的な“筋”を通してほしい
統計的な有意差とは、「その違いが偶然ではない」といえるだけの根拠があるかどうかです。
もう少し噛み砕いて言えば——
「俺、月収めっちゃ稼いでる」
「へえ、いくら?」
「まぁ……30万……いや、40万……いや、実は100万くらい?」
このような主張と同じです。
「根拠のない改善率」は、“数字を使った自己アピール”に過ぎません。
一方、統計的有意差がある主張とはこうです:
「これが源泉徴収票です。昨年の年収は2,000万円でした」
→ 数字と証拠が揃ってはじめて“信じる価値”がある。
なぜ改善率をごまかせるのか?3つのトリック
① 特定の数人だけにアンケート
「10人中9人が良くなった」と書いておいて、n=10とは絶対に書かない。
② “改善”の定義が主観的すぎる
「ちょっとスッキリした」=改善?それとも「完全に再発しない」状態?
③ 患者にしか聞いていない
比較対象群(対照群)なし。効果が自然経過なのか、施術の効果なのかすらわからない。
本当に効果があるなら、統計的な整合性を持って示せるはずです
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痛みのスコア(NRSやVAS)で前後比較
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動作テストの数値化(可動域や筋力)
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施術前後の状態を誰が見ても客観的に分かる形で示す
吉岡鍼灸整骨院では、エコー画像の変化や可動域テストなどを通じて
「感覚」ではなく「事実」で状態を評価しています。
鍼灸は効果ない」と言われるのは、数字を適当に扱う院が多すぎるから
本来、鍼灸は医学的にも疼痛管理において効果が示されている施術法です。
それにもかかわらず、「鍼灸=怪しい・効果がない」と思われるのは、
根拠もなく“治る治る”と連呼する詐欺的な鍼灸院のせいです。
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科学でなく“勢い”で売る
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根拠ではなく“スピリチュアル”で信じさせる
そういう院が「改善率〇%」と掲げているからこそ、鍼灸全体が誤解されているのです。
患者さんにこそ「数字のリテラシー」を持ってほしい
口コミや広告に惑わされず、本当に信頼できる治療院を見極めるために
「統計的におかしくないか?」と疑う視点を持ってください。
次にこう言われたら、こう返してみてください:
「うちは改善率95%以上です」
→ 「n数はいくつで、その改善の定義は何ですか?」
→ 「統計的な有意差は出ているんですか?」
それだけで、相手が「詐欺的な数字」で売っているかが分かります。
鍼灸や整体の先生にそんなこと聞けないよ…
そう思われる方がほとんどでしょう。
しかし、それこそが問題なのです。
あなたやあなたの家族の大切な〝体の健康〟
その程度の施術者に任せていいのですか?
- もし、悪化したら?
- もし、大金をだまし取られたら?
- もし、病院に行くタイミングを逃したら?
自分や家族の大切な体だからこそ、きちんと聞いて、〝納得のいく回答がない〟場合はそこを選ぶべきではないのです。
当院のスタンス:事実を淡々と示すだけです
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統計をごまかすことはしません
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「なんとなく良くなった」とは言わせません
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施術の効果は、可視化・数値化・根拠提示で示します
信じるかどうかは、あなたの目で確かめてください。